7年がかりで排水性が改善!
無農薬・無肥料(植物性肥料を使うこともある)で栽培している我が家(小川)の畑は元田んぼの重粘土でとても排水性が悪いです。
ソルゴーなど緑肥を使ったり、高畝にしたり、黒マルチを使ったり、、、
7年がかりでやっと排水性を改善できた!と実感する方法を見つけました。
排水性が改善したことで、イネ科の雑草が生えにくい、もしくは大きくなりにくくなった気がします。また、野菜に虫が寄ってこなくなりました。ウリ科野菜に全くウリハムシ被害がない。成長はとっても遅いし小さく栄養不足ですがでも排水性が良くなっただけで大満足。それが土壌づくりの基礎になるから。
というわけで、排水性の悪い圃場にオススメの方法をシェアします。
排水性最悪の畑、すっごい水はけ良くなった!そのきっかけはガッテン農法
我が家の畑は水田からの転換畑。更に超重粘土質のためとても排水性が悪いです。
何年も籾殻を入れたり黒マルチを敷いたり高畝にしたり、あれこれ手を尽くしましたがどうにもうまく行かない。
田んぼにするしかないのかなぁ、、、なんて思っていた時に、たまたまお会いした方と話していてガッテン農法を教えてもらいました。
ガッテン農法とは
正確なガッテン農法については、<a href=“https://www.amazon.co.jp/dp/4058007508/” target=“_blank”>三浦伸章 ガッテン農法</a>を参照いただくとして、、、
簡単に説明すると、野菜を育てるベッド(畝)の下に自然素材で暗渠を作るイメージ、と言えばわかりやすいかも。
暗渠は、排水性をよくするための土木工事ですが、一般的な暗渠はこんな↓感じでで工事をします。
ガッテン農法も畝作りの最初の1回だけ行う土木工事ですが、使うのは自然素材。竹やススキ、落ち葉などです。物理的に排水性をよくすること、そして有機物を分解する微生物の力を借りて土壌を団粒化して排水性・保水性・肥沃性をアップしようというのが目的です。
私はガッテン農法をアレンジして畝作りをしました。
参考までに私の畝作りをご紹介します。
1.ユンボで溝を掘る
2.スコップで耕盤層を崩す・壊す(これにより排水性アップ)
3.地元で手に入った竹や籾殻、ススキを溝に投入
4.脇に避けておいた土を埋め戻して畝にする
5.畝に籾殻を撒いてすき込む
6.更に畝の上に籾殻マルチをする。
溝に埋める有機物は竹や麦藁、ススキなど中が空洞のものが良いと思います。
稲わらや落ち葉は水分を含みすぎるので腐敗すると思われるため。
このやり方は地元の方が教えてくれた方法でもあります。
昔は暗渠用のパイプが高価だったので竹を埋設していたそうです。
竹は微生物に分解されるのに時間がかかりますし、分解されていくうちに圃場を団粒化していきます。
話が変わりますが、畝に溝を掘るのはなかなか重労働です。
圃場が狭ければスコップ一本で、あるいは仲間と一緒に畝作りもできますが、大面積の畝作りであればユンボを借りられると楽に作業ができます。畝作り最初の1回だけなのでコストも抑えられます。
もっと簡単なのは、プラソイラorサブソイラで耕盤層を破砕すること。
田んぼは耕して耕して耕しまくって耕盤層を作ります。その層が水を漏れないようにするからです。
休耕田から畑に切り替える場合、この耕盤層は破砕しなければなりません。そうしないと水が抜けないからです。田んぼは水が抜けないように細工(耕盤層)しているので。
畑も同様です。トラクターや耕運機で耕し続けると耕盤層(水が抜けにくい層
)ができます。結果、排水性が悪くなります。
その耕盤層をプラソイラorサブソイラで破砕することができます。
プラソイラorサブソイラはトラクターに取り付けるアタッチメントですが、これでガーッと耕盤層を破砕することで排水性が向上します。
但し、耕盤層ではなく母岩(硬盤層)が出てくるような圃場では効果はあまりないと思います、、、。
私がお借りした圃場の一つは表土から60cmで硬盤層がで出来ました。
重粘土すぎてユンボでも掘れないほどの粘土層です。水が抜けるとは思えない。。。
そういう圃場ではガッテン農法で有機質暗渠を作り、更に高畝にして浅根の野菜・果樹栽培が良いのではないかと思います。。
まとめ~何よりも排水性を第一に!
無農薬・無肥料栽培農家さんの圃場見学をさせていただき、圃場の排水性を良くすることが1番のキモだと考えています。
ガッテン農法を参考にさせていただき排水性は改善されました。
その結果、”イネ科雑草が生えにくくなった”、”虫が寄ってこなくなった”、とは言い切れない。
例えば、
・イネ科の雑草が生えにくいのは晴天が少ないから、高炭素資材が豊富だからというの理由もあるかも
・虫が寄ってこなくなったのは、育苗中に植物性肥料を使うようになったからかも
という別の要因も考えられます。
また、成長が遅いのですが、まだ土壌中の菌ネットワークが未成熟なのかなと思ったり。
今年の気候でたまたまとも考えられるので、引き続きウォッチしてシェアして行きます!
参考文献:三浦伸章 ガッテン農法