カテゴリー: 有機栽培

有機栽培と自然農、炭素循環農法との比較結果や有機栽培、有機野菜、オーガニックフードに関する情報をシェアしています。

  • 特別栽培農産物とは

    特別栽培農産物とは

    有機栽培とはで書きましたが、
    有機JAS認証を取得しなければ、
    有機栽培、オーガニック野菜とパッケージに表記できません。

    「じゃぁ、真面目に安心安全な野菜を育ててる農家さんは
    どうしたらいいんだ!?」

    と調べていて知ったのが
    《特別栽培農産物に係る表示ガイドライン》
    でした。

    なんだいいのあるじゃない!もっと早く教えてよ!

    目次
    ◼︎有機栽培、自然農の農家のためのガイドライン
    ◼︎どんな農家さんが使えるガイドラインなの?
    ◼︎栽培責任者と確認責任者を兼ねられない
    ◼︎認証制度があるの?
    ◼︎表記が必要!
    ◼︎参考資料・記事
    ◼︎まとめ

    ◼︎有機栽培、自然農の農家のためのガイドライン

    有機栽培で野菜を育てたい!と農家になっても、
    有機野菜です!とは言えません。
    認証が必要です。

    しかし、
    農林水産省のホームページに
    《特別栽培農産物に係る表示ガイドライン》
    というものがあります。

    http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/tokusai_a.html

    平成19年3月23日にガイドラインを改正とあるので、
    10年以上前からあるガイドラインです。
    知らなかった。。。

    どんな農家さんが使えるガイドラインなの?

    《特別栽培農産物に係る表示ガイドライン(以下ガイドライン)》は
    有機栽培に憧れた農家さん、
    自然農法や無農薬無肥料栽培をしたい農家さんも使えるガイドラインです。

    通常、有機JAS認証を取得しなければ
    有機野菜、オーガニック野菜と表記できません。

    この事実は変わらないのですが、
    「慣行農法に比べ、農薬の使用回数、化学肥料が半分以下」
    であればこのガイドラインを適用できます。

    「その農産物が生産された地域の慣行レベル
    (各地域の慣行的に行われている節減対象農薬及び化学肥料の使用状況)に比べて、
    節減対象農薬の使用回数が50%以下、化学肥料の窒素成分量が50%以下、
    で栽培された農産物です。」
    http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/tokusai_a.html

    例えば、農薬を使用しなかった場合、
    栽培期間中不使用と明言することができます!
    有機JAS認証で使用できる農薬は含まれていません。

    また有機肥料100%もしくは無肥料であれば
    栽培中化学肥料不使用と表記することができます!

    ちょっとしたハードル。栽培責任者と確認責任者を兼ねられない

    特別栽培農産物に係る表示ガイドラインQ&A(PDF:420KB)のQ31に
    「栽培責任者と確認責任者を兼ねることはできますか。」とあります。

    解答では、
    栽培責任者と確認責任者を兼ねられない
    となっています。

    つまり、
    特別栽培農産物と表記するには
    栽培者と栽培に関わらないもう1名が必要ということです。
    ただし団体であれば組織の代表者が兼務できるそうです。

    ちょっとしたハードルです。

    一人農家の場合は
    誰かに確認責任者をお願いする必要があります。

    ただし、個人宅配のように特定の顧客に販売している場合は
    このガイドラインの適用外になります。
    そもそも不特定多数へ販売する場合のガイドラインだからです。

    認証制度があるの?

    《特別栽培農産物に係る表示ガイドライン》はガイドラインのため、
    認証制ではありません。

    ガイドラインのQ&Aにあるように
    「このガイドラインは、法令に基づいて遵守義務を課すものではなく、
    これら農産物の生産、流通、販売に携わる人たちが
    生産や表示のルールに従って自主的に確認・管理し、
    関係者の自発的な行動によって守られるもの」
    となっています。

    有機野菜、オーガニック野菜、
    無農薬無肥料栽培など、
    消費者に紛らわしい、あるいは誤解を与える表記をなくしましょう、
    ということでこのガイドラインが作られたようです。

    特別栽培農産物に係る表示ガイドラインQ&A(PDF:420KB)のQ4、Q5参照。

    ガイドラインは認証制度ではありませんが
    このガイドラインを元に
    認証制度を作っている都道府県があります。

    例えばちばでは《ちばエコ農産物》という認証制度があります。
    https://www.pref.chiba.lg.jp/annou/eco-jouhou/documents/chibaecopamphlet.pdf

    ちばエコ農産物では栽培前、出荷前に申請承認を行うことで
    認証マークを表記することができるそうです。

    表記が必要!

    特別栽培農産物の場合、
    必要事項を表記する必要が有ります。

    例えば
    栽培品目、栽培した人の名前・住所・連絡先等、
    肥料や農薬の削減割合などです。

    また容器や包装に印刷できない場合は
    ホームページなどで確認できれば良いそうです。

    記載項目は
    特別栽培農産物に係る表示ガイドライン(平成19年3月23日改正)(PDF:168KB)の
    《2 表示事項》に詳しく書かれています。

    ◼︎エコ農産物との違いは?

    エコ農産物は
    上記で、【有機栽培、自然農の農家のためのガイドライン】でご紹介した
    《特別栽培農産物に係る表示ガイドライン》を元に
    県ごとに作成された認証制度です。

    そもそも有機野菜と表記するのに規制が厳しくなり
    都道府県独自に安心安全に配慮した野菜を販売できるよう
    基準を作ったのがガイドラインのはじまりのようです。

    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E5%88%A5%E6%A0%BD%E5%9F%B9%E8%BE%B2%E7%94%A3%E7%89%A9

    すべての都道府県でエコ農産物があるのか確認していませんが
    東京都、大阪府、千葉県、福岡県、茨城県、石川県、徳島県、
    香川県、愛媛県、山口県、宮崎県などで認証制度があるそうです。

    また、国のガイドラインよりも厳しい県もあるそうです。

    ◼︎参考資料

    いきなりガイドラインを読むよりは
    特別栽培農産物に係る表示ガイドラインQ&A(PDF:420KB)
    を読むとわかりやすいです。

    その他、参考になるのリンク集です。

    農林水産省の特別栽培農産物についてのウェブサイト

    特別栽培農産物に係る表示ガイドライン(平成19年3月23日改正)(PDF:168KB)

    特別栽培農産物に係る表示ガイドラインQ&A(PDF:420KB)

    特別栽培農産物に係る表示ガイドラインパンフレット(PDF:480KB)

    ◼︎まとめ

    特別栽培農産物は、
    農薬・化学肥料が慣行農法の半分以下であることなど
    《特別栽培農産物に係る表示ガイドライン》の条件をクリアーした農産物です。

    無農薬といったときに、残留農薬はどうなのよ?という疑念があるため
    このようなガイドラインができたようです。

    「できる限り正確な情報を消費者に提供しましょうよ。」
    ということだと思います。

    真面目に栽培されている農家さんが良いものを良いとPRするのに
    いいガイドラインなんじゃないかと思いました。

    お野菜は農家さんの汗と涙の結晶だと思いますし、
    誠実・実直な方が多いので、
    農薬や肥料のことだけでなく
    人柄や農業の喜びや苦労ももっとPRできたらいいのにと思います。

  • 有機栽培とは

    有機栽培とは

    産地偽装や安心安全への関心の高まりから
    有機野菜、オーガニック食品を求める消費者が増えてきました。

    その反面、
    有機野菜がどのように栽培されているのか
    わかっているようでいて
    わからないことも沢山あるのではないでしょうか。

    というわけで
    一般的な有機栽培について
    また有機JASについてまとめてみました。

    目次
    ・有機栽培とは
    ・有機農家とは
    ・有機JASとは
    ・有機栽培の問題
    ・【チョット哲学】そもそも有機って何?
    ・まとめ

    ・有機栽培とは

    一般的な有機栽培農家さんは
    有機肥料を使い、無農薬で栽培しています。

    有機肥料は
    牛糞・豚糞・鶏糞や米ぬか・油かすなどを使っています。

    農薬については使わない農家さんが多いと思いますが、
    木酢液や食酢を使うということはあるかもしれません。
    有機JASでは使用出来る肥料、農薬が規定されています。

    慣行農法同様に耕起や畝立て、マルチを使うこともありますし
    大規模農家になれば大型機械、
    播種機や収穫機など専用機械を使うこともあります。

    ・有機農家とは

    有機栽培農家さんには
    主に2つのタイプの農家さんがいます。

    1つは、有機JASを取得した農家さん。
    もう一つは、認証を取得していない農家さんです。

    有機栽培、あるいは有機野菜の話しをするのに困るのが
    この有機JAS認証を取得しているかどうかです。

    農林水産省的には有機JASを取得していないと
    有機野菜、オーガニック野菜とパッケージに載せたり
    広告することができません。
    無農薬という言葉も使うことができません。

    なので法律的に「有機栽培農家です」と言うのも
    有機JASを取得していないとNGです。

    ちなみに、
    栽培期間中、農薬化学肥料不使用という文言も
    特別栽培(減農薬・減肥の認証)の認証を
    取得しないといけません。

    有機JASを取得するのに様々な条件がありますし
    コストがかかります。
    詳しくは次章・有機JASとはでお話しします。

    一方、未認可の有機農家さんは、
    自主規制しています。

    「有機野菜です。」「有機農家です。」
    と言わないように気をつけていますし
    栽培方法も気をつけています。

    無農薬、有機肥料で栽培されていますし、
    知人の農家さんは、鶏を飼って鶏糞を利用したり、
    籾殻、きのこの廃菌床をもらってきて利用しています。

    害虫の防除は昔ながらの知恵を使ったり
    手で取っています。

    自主規制有機農家さんを見ていると
    野菜に対する愛情が半端ないです。
    まるで我が子を育てているかのようです。

    いただいたお野菜はとても美味でした。

    ・有機JASとは

    「有機農産物の日本農林規格」で有機JAS(規格)の目的は

    ・自然循環機能の維持増進を図る。
    ・土壌の性質に由来する農地の生産力を発揮させる。
    ・環境への負荷をできる限り提言する。

    と書かれています。

    この有機JASを取得するには様々な条件があります。

    例えば
    ・周辺から使用禁止資材が飛来し、又は流入しないように必要な措置を講じている圃場
    ・栽培開始前2年以上の間、使用禁止資材(農薬・化学肥料)が使用されていない圃場
    などがあります。

    また有機JASでは、
    使って良い肥料と農薬が決められています。

    有機JASで使って良い肥料は
    なたね油粕、バーク堆肥、発酵鶏糞、貝化石、魚カスなどがあります。
    また硫黄や苦土などは
    「化学的処理を行っていないもの」という規定があります。

    使って良い農薬では、
    除虫菊乳剤、マシン油エアゾル、デンプン水和剤、硫黄くん煙剤
    などがあります。

    マシン油は原料が機械オイルなので、
    「使っていいんか?」と疑問がありますが。

    また、
    この認証を取得するのに費用がかかりますし、
    取得後もきちんと管理されているかのチェックが入ります。

    近隣で慣行農法をしていれば
    有機JASを取得できる可能性は低くなりますし、
    小さい田畑では取得コストや書類作成などの手間暇が割に合いません。

    こういった問題から、
    認証を取得したい農家さんはたくさんいても
    広まらないというのが現状です。

    ・有機栽培の問題

    残留化学物質の問題

    オーガニックフード、有機栽培が流行りだした時、
    堆肥に含まれる化学物質の危険性を指摘されました。

    牛・豚・鳥は抗生物質やビタミン剤など
    化学物質が使用されているからです。

    糞となるときに抗生物質などが
    濃縮して排出されるのではないか、
    それを利用した牛糞堆肥や発酵鶏糞に
    化学物質が残留しているのではないかと。

    以下、個人的な考えです。

    残留化学物質も大事な視点ですが、
    まずは今ある有機肥料を使って
    有機栽培を確立して良いのではないか。

    また微生物の発酵過程で
    化学物質はある程度無害化しているのではないか
    と思っています。
    根拠はありませんが。

    問題点を理解しつつ
    できるところから改善していく。

    そんなスタンスで進めていけば
    いつか全体が良くなる、
    と期待しています。

    未熟堆肥の問題

    市販されている牛糞堆肥や発酵堆肥は
    未熟堆肥であることが多いです。

    実際、私が購入した牛糞堆肥や発酵鶏糞は
    水にぬらすと腐敗したので
    米ぬか・籾殻を混ぜて再発酵させて利用しています。

    未熟堆肥のまま畑に鋤きこむと
    腐敗するため腐敗臭がしてきます。

    この腐敗臭に害虫が寄ってきますし、
    腐敗が続けば土壌の団粒構造が破壊され
    不透水層になったり硬盤層になります。

    この硬盤層で水がとまり
    さらに水が腐敗する悪循環となります。

    野菜に腐敗臭も移るため
    食味も落ちてしまいます。

    堆肥過剰の問題

    「有機野菜は人気がある!売れる!」
    と有機栽培がブームになりました。

    そして有機栽培なら安心安全だからと
    大量に施肥されました。

    あるいは有機肥料の特性を知らずに
    大量に入れてしまったのかもしれません。

    一般的に有機肥料は化学肥料と違い
    微生物に分解されながら
    ゆっくりと栄養分を供給していきます。

    化学肥料に慣れている農家さんが
    「有機肥料は全然効かない!」
    と大量に入れてしまったのかもしれません。

    その結果、
    硝酸態窒素濃度が高くなり
    葉が濃い緑色になり、エグミが強い野菜が
    育ってしまいます。

    硝酸態窒素については硝酸態窒素の身体への影響にまとめています。

    現在は、有機肥料の利用方法が周知されつつあるため
    以前よりも肥料過多は減少してきたようです。

    【チョット哲学】そもそも有機って何?

    まとめるのが難しく後回しにしてきたこの有機農法。

    なぜ後回しにしたかというと
    有機JAS規格と一般消費者の認識の違い。

    それと
    有機について考えていくと
    「生命って何?」となるからです。

    有機の意味は

    1 生命力を有すること。生活機能を有すること。
    2 有機物の性質をもつこと。
    3 「有機化合物」「有機化学」などの略。⇔無機。

    https://dictionary.goo.ne.jp/jn/223941/meaning/m0u/

    有機物の意味は

    1 有機体すなわち動植物体を構成している物質。
    2 有機化合物のこと。

    https://dictionary.goo.ne.jp/jn/223996/meaning/m0u/有機物/

    有機的の意味は

    [形動]有機体のように、
    多くの部分が緊密な連関をもちながら全体を形作っているさま。
    「有機的な構造」

    https://dictionary.goo.ne.jp/jn/223987/meaning/m0u/有機的/

    有機化合物とは炭素を含む化合物のことです。
    有機農法って炭素の循環とも言えるわけです。

    でも、自然農法や有機農法、炭素循環農法、有機野菜やオーガニックを求める人たちは
    生命の循環を求めていると思うのです。

    そうすると、「生命の循環って何だ?」と頭を悩ませます。

    私たちの身体も細胞という一つの微生物の集合体ですし
    腸内では腸内細菌が大量に存在しています。
    空気中、土中にも菌が大量に存在します。

    菌が生命の循環の鍵を握っているんじゃないか。

    それを考えていくと
    「無農薬無肥料栽培あるいは炭素循環農法って、菌の循環を学ぶ農場じゃないか」
    と思うのです。

    (哲学は続く)

    まとめ

    有機農法は無農薬・有機肥料で育てる栽培法、
    というのが一般的な認識ですが、
    有機JASでは使用して良い農薬もあります。

    「虫害で全滅したらこまるよね」という心遣いからだと思います。

    また有機野菜は安心安全というイメージがありますが
    畜糞の残留化学物質や未熟堆肥、肥料過多の問題もあります。

    なので有機野菜なら安心・安全だとは言えないと思います。

    「じゃぁ、どうやって安心安全な野菜を手に入れるのさ?」
    というと、最終的には”人”だと思います。

    信用できる農家さん、好きな農家さん、友達になりたい農家さん、
    自然から学ぼうと真摯な農家さんを見つけて、
    一緒に畑で野良仕事したりお野菜に触れてみる。

    それであなたが「この農家さんいいな。」と思ったなら
    どんな農法で栽培されていようとあなたを元気にしてくれる野菜を提供してくれると思います。

  • 慣行農法、自然農法、有機栽培、炭素循環農法の比較

    慣行農法、自然農法、有機栽培、炭素循環農法の比較


    農薬を使うかどうか、肥料に何を使うか、機械を使うのか、
    大規模化できるか、野菜の大きさ、食味を指標に
    慣行農法、自然農法、有機栽培、炭素循環農法(無農薬・無肥料栽培)を比較してみました。

    目次

    ◼︎自然農法法と有機栽培と炭素循環農法(無農薬・無肥料栽培)の比較
    ◼︎慣行農法について
    ◼︎自然農法について
    ◼︎有機栽培について
    ◼︎炭素循環農法について
    ◼︎まとめ

    ◼︎自然農法と有機栽培と炭素循環農法(無農薬・無肥料栽培)の比較

    農法 農薬 肥料 機械 大規模化 野菜の大きさ※ 野菜の食味※
    慣行農法 使用 化学肥料 使用 可能 標準 標準
    有機栽培 原則不使用 有機肥料 使用 可能 同等 バラツキあり
    自然農法法 不使用 不使用 不使用 不可 小さい 非常によい
    炭素循環農法 不使用 不使用 使用 可能 同等以上 非常によい

    ※ 慣行農法を基準に比較しています。

    自然農法でも米ぬかで肥料を補うこともありますし、
    炭素循環農法の炭素資材を軽く醗酵させるときに米ぬかなどを使うこともあります。

    また家庭菜園など小規模であれば機械を使わないこともありますし、
    大きさや食味についても個体差はあると思います。

    ですが概ね上記のような理解と考えてよいでしょう。

    ◼︎慣行農法について

    • 農薬ー使用
    • 肥料ー化学肥料
    • 機械ー大規模になる程機械化
    • 大規模化ー大規模化可能
    • 野菜の大きさー標準
    • 野菜の食味ー標準

    オーガニック野菜が1%に満たない日本では、
    スーパーやコンビニ、食料品店などで
    販売・調理されている米・野菜・果物のほとんどが
    慣行農法で栽培されています。

    1940年−60年ごろ、
    グリーン革命、あるいは緑の革命と呼ばれ、
    化学肥料や農薬による虫の防除や除草剤により収量があがり、
    作業が軽減され効率的に栽培できるようになりました。

    現在の慣行栽培はこのグリーン革命の延長線上にあり
    F1種の種や遺伝子組み換えもこのグリーン革命の延長線上にあります。

    効率化、収量増、食味向上を目指して日々改良されています。

    ◼︎自然農法について

    • 農薬ー不使用
    • 肥料ー不使用
    • 機械ー不使用
    • 大規模化ー不可
    • 野菜の大きさー小さい
    • 野菜の食味ー非常に良い

    自然農法は「わら一本の革命」の著者である福岡正信さんが提唱したのが始まりです。
    耕さない、除草しない、肥料を与えない、農薬を使用しない栽培方法です

    その後、岡田茂吉さんや自然農の川口由一さん、
    自然栽培の木村秋則さんが教え広めています。
    若い世代では、自然菜園の竹内 孝功さんの講座は
    とても人気があるようです。

    現在、自然農法をされている菜園家たちは
    最初だけ細かく土をほぐしたり
    肥料不足なら米ぬかを撒いたりと
    圃場や植物に合わせて
    自分なりの栽培方法に改良されています。

    「雑草、虫を敵とみなさない」「虫が食う野菜は虫の餌」

    元気であれば人が病気にならないように、
    野菜も丈夫に育てれば虫はつくことはありません。
    そのため農薬は必要ない。
    虫がつくのは、元気のない野菜と言われています。

    雑草を刈っては敷いてを繰り返す

    雑草を刈っては敷いてを繰り返すと
    そこに腐葉土が作られます。
    また微生物の集まりができ
    土が団粒家され豊かな土壌になっていきます。

    そのため肥料を施す必要がありませんが、
    草が分解された腐食層は1cm程度しかありませんので、
    肥料不足の感は否めません。

    そのため、野菜は大きく育ちにくいですが、
    小さい身体に栄養素を蓄えるため
    とても美味しい野菜が育ちます。

    機械化・大規模化は難しい

    自然農法は雑草を刈っては敷いてを繰り返すため
    機械化するのが難しいです。

    またコンパニオンプランツを植えて
    植物通し助け合い、補い合うように混色するため
    一株一株ていねいに育てる必要があります。

    そのため機械化、大規模農業化は難しい栽培方法です。

    ◼︎有機栽培について

    • 農薬ー不使用
    • 肥料ー有機肥料
    • 機械ー大規模になる程機械化
    • 大規模化ー大規模化可能
    • 野菜の大きさー慣行農法と同等
    • 野菜の食味ー農家により様々

    有機JAS認証を取得したものを有機野菜と呼びますが
    ここでは有機肥料を使った栽培方法のこととします。

    ちなみに、
    調べていて驚いたのですが
    有機JAS認証では使って良い農薬があります。

    Q.有機栽培でも農薬を使うことができるのですか。
    http://www.jcpa.or.jp/qa/a2_13.html

    話がそれました。

    有機栽培はふつう無農薬栽培です。

    肥料は鶏糞、牛糞、米ぬかや油粕などの
    有機肥料を使って栽培されます。

    「自然由来のものを使って栽培したい。」
    「安心・安全な野菜を食べて欲しい。」

    そういう気持ちから有機農家を志す方が多いようです。

    慣行農法との大きな違いは
    農薬を使わない、有機肥料を使う
    という点です。

    農家さんによっては
    なるべく石油由来のものを使わないよう
    工夫されている方もいるようです。

    ですが、
    基本的に慣行農法と同様に
    機械化、大規模農業化は可能な栽培方法です。

    野菜の大きさについては慣行農法と同程度ですが
    食味についてはばらつきがあるように感じます。
    肥料の入れすぎによるエグミが主な原因じゃないかと思います。

    家畜の餌等に含まれるビタミン剤や抗生物質が
    排泄物に濃縮されるのではないか、
    それを有機肥料に使うのは安全なのか。

    あるいは大量施肥による硝酸態窒素の懸念もあり
    一概に有機野菜が安心安全とは言えないのではないか
    という意見もあります。

    ◼︎炭素循環農法について

    • 農薬ー不使用
    • 肥料ー不使用
    • 機械ー大規模になる程機械化
    • 大規模化ー大規模化可能
    • 野菜の大きさー標準
    • 野菜の食味ー非常に良い

    炭素循環農法は
    ブラジル在住の林幸美さんが提唱する
    無農薬無肥料の栽培方法です。

    炭素循環農法 百姓モドキの有機農法講座
    http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html

    農薬も肥料も使わないという点で
    自然農と近いのですが、
    慣行農法と同様、
    機械化、大規模農業化が可能な栽培方法です。

    キノコ栽培の培土である廃菌床や
    木材チップ、籾殻や落ち葉など
    炭素率の高い資材を大量に畑に鋤きこんでいきます。

    生命の循環農法

    難しく言うと
    炭素循環による栄養素の供給です。

    ですが、
    無農薬無肥料栽培を言い換えると
    生命が循環する農法と言えるでしょう。

    肥料を入れずに野菜が育つのは
    以下のような循環がなりたっているからと考えられています。

    炭素資材→糸状菌→細菌→窒素、リン、カリ、その他栄養素→野菜が吸収

    1. 炭素資材を餌とする糸状菌(微生物)が増える
    2. 糸状菌の排泄する物質を餌とし細菌が増える
    3. 細菌が窒素、リン、カリ等の栄養物質を排泄する
    4. 植物が栄養素を吸収する

    炭素資材が存在すれば
    常にこの循環が成り立つため
    常に肥料分を供給し続けます。

    そのためよく育ち
    慣行農法よりも2倍の大きさに育つと言われています。

    発酵土壌か腐敗土壌か

    土壌が発酵しているか、それとも腐敗しているかで
    植物の元気さが変わります。

    腐った(腐敗した)土壌で育つ野菜は
    良い影響を受けません。
    結果、虫が集まるようになります。

    逆に発酵していれば
    野菜は元気に育ち虫の害を受けず
    農薬を使う必要はなくなります。

    大規模化に向いた栽培方法

    炭素循環農法は大規模農業に向いた栽培方法です。

    連作・単一栽培が可能だからです。

    例えば、トマトやナスは連作に向かない野菜ですが、
    炭素循環農法では連作でも栽培可能です。

    その理由はここでは述べませんが、
    連作できることで作業が軽減されます。

    例えば連作障害を抑えるための
    土壌消毒を行う必要がありませんし、
    輪作や休耕で圃場に悩む必要がありません。

    あくまで予想ですが
    連作・単一栽培できるようになると
    その野菜に必要な微生物叢ができあがり
    収量が上がったり、病害虫に強くなったり
    メリットが増えるのではないかと思います

    ◼︎まとめ

    慣行農法、有機農法、自然農法、
    そして炭素循環農法(無肥料無農薬栽培)を比較してきました。

    個人的には
    食味、収量、安全性、大規模農業化、コスト減、労力減と
    「炭素循環農法しかないでしょ」
    と一押しですが、
    家庭菜園か、農業か
    どんな圃場か
    どんな農業資材が手に入るか
    それによって栽培方法は変わってくると思いますし、
    100人いれば100通りの栽培方法になると思います。

    慣行農法、有機農法、自然農法、炭素循環農法と
    どの栽培方法からも学ぶことはできます。

    なによりも
    『自然から学ぶ』、『植物から学ぶ』ことが
    一番楽しい学びです。