投稿者: OGAWA

  • 野菜の硝酸態窒素の安全性

    野菜を食べた時に
    エグミを強く感じることがありませんか。
    その理由は硝酸塩(硝酸態窒素)が多く含まれているからです。

    食の安心安全を求める人が増えるに従って、
    この硝酸塩(硝酸態窒素)による
    身体への影響を心配する人が増えてきました。

    硝酸態窒素による
    メトヘモグロビン血症(ブルーベビー症候群)や
    発ガン性のリスクがあるのではないかと。

    化学的に裏付けのある説なのかわからなかったのですが
    良い本を見つけました。

    「硝酸塩は本当に危険か〜崩れた有害仮説と真実」
    J.リロンデル、J-L.リロンデル著
    https://www.amazon.co.jp/dp/4540063014

    この本の中に、
    ブルーベビー症候群や発ガン性について書かれていましたので
    まとめてみました。

    尚、化学や植物生理学の専門ではありませんので
    間違いがありましたらご指摘をお願いします。

    目次

    ・硝酸態窒素でブルーベビー症候群になるわけではない。
    ・硝酸態窒素が発ガン性物質なわけではない。
    ・それでも硝酸態窒素は少ない方がいい。
    ・有機栽培なら硝酸態窒素の心配はないのか?
    ・炭素循環農法は心配なし
    ・まとめ

    ・硝酸態窒素でブルーベビー症候群になるわけではない。

    体内に還元酵素があれば
    硝酸塩が亜硝酸塩になり
    メトヘモグロビン血症になりますが、
    体内で大量の還元酵素が作り出されるわけではないようです。

    血液中のヘモグロビンは酸素とくっつき
    酸素を体の隅々に運ぶ役割があります。

    メトヘモグロビンは酸素がくっついた状態、
    つまり酸化した状態です。

    通常、赤血球の中で
    酸化(メトヘモグロビン)と還元(ヘモグロビン)の状態が
    繰り返されます。

    このメトヘモグロビンの濃度が高くなり酸欠(チアノーゼ)になることを
    メトヘモグロビン血症(ブルーベビー症候群)と言います。

    チアノーゼになっても治療法があるので
    死亡することはないそうです。

    乳児はメトヘモグロビンをヘモグロビンへと還元する
    還元酵素が十分に働きません。

    生後6ヶ月以下、特に4ヶ月以内に
    メトヘモグロビン血症になりやすいそうです。

    このメトヘモグロビン血症の原因の一つに
    亜硝酸塩があります。

    硝酸塩は硝酸態窒素とも言いますが、
    硝酸塩(NO3-)が還元したものを
    亜硝酸塩(NO2-)といいます。

    還元するには還元酵素が必要で、
    微生物が作り出しています。

    ここで問題なのは
    「体内で還元酵素が生み出されるメカニズムが解明されていない」
    ということです。

    農林水産省のウェブサイトを見ても
    そのメカニズムはまだ解明されていないようです。

    農林水産省「硝酸塩の健康への影響」
    http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/syosanen/eikyo/

    体内に還元酵素があれば
    硝酸塩が亜硝酸塩になり
    メトヘモグロビン血症になりますが、
    体内で大量の還元酵素が作り出されるわけではないようです。

    調べた範囲では、
    硝酸塩を大量摂取→亜硝酸塩の増加
    という明確な研究結果は出ていないようです。

    硝酸態窒素が発ガン性物質なわけではない。

    硝酸態窒素に発ガン性があるという説は
    ニトロソアミン化合物と関係しています。

    詳しい化学式は書きませんが、
    硝酸塩(硝酸態窒素)→亜硝酸塩→ニトロソアミン化合物
    という反応が体内でおこるそうです。

    研究の結果、
    このニトロソアミン化合物の中の1つ
    ジメチルニトロソアミンに
    発ガン性があるとわかりました。

    硝酸態窒素に発ガン性があるのではなく
    化学反応した結果、
    発ガン性物質を生成するということです。

    ここで問題になるのは
    硝酸塩を摂取しなくても
    ニトロソアミン化合物が生成されているのに、
    癌になるほど大量のニトロソアミン化合物が
    体内で生成されるのかということです。

    硝酸態窒素でブルーベビー症候群になるわけではない。で書きましたが、
    硝酸塩を摂取すれば
    必ずしも亜硝酸塩になるわけではないため、
    ニトロソアミン化合物になるのは
    さらに少なくなると考えられます。

    また全てのニトロソアミン化合物が
    発ガン性ではないので
    どれだけの発ガン性ニトロソアミン化合物が生成されるのか
    ”わからない”というのが現状のようです。

    ちなみに「硝酸塩は本当に危険か」では
    発ガン性はない理由をあれこれ述べていますが、
    まだよくわからないんだなという印象を持ちました。

    それでも硝酸態窒素は少ない方がいい。

    「硝酸塩は本当に危険か」を読んで、
    硝酸態窒素は悪者だ!
    という考えはだいぶ無くなりました。

    もしかしたら
    硝酸態窒素はメトヘモグロビン血症や
    発ガン性とは関係ないかもしれない。

    でもまぁ、
    化学的にはまだよくわからないんだな、
    というところで落ち着いています。

    それでも、硝酸態窒素は少ないほうがいい
    と思います。

    一番最初に書きましたが
    硝酸態窒素が多いとエグミが強くなります。

    つまり美味しくない。

    美味しくないものは食べたくないですし、
    農家さんとしては売れなくなります。

    またもしかしたら健康被害があるかもしれない
    と考えられているということは
    それだけ敬遠される要素にもなります。

    美味しいものを食べてもらうために、
    自信を持って安心安全ですと言えるように、
    硝酸態窒素濃度の少ない野菜を育てるのがよいでしょう。

    有機栽培なら硝酸態窒素の心配はないのか?

    硝酸態窒素の問題(メトヘモグロビン血症や発ガン性)は
    化学肥料を使った農業への批判でした。

    大きな野菜を育てようと
    化学肥料をたくさん撒いた結果、
    硝酸態窒素濃度が高くなったと。

    しかし、
    硝酸態窒素濃度は肥料の量と相関します。

    化学肥料だろうと有機肥料だろうと
    たくさん肥料(窒素)を供給すれば
    硝酸態窒素濃度は高くなります。

    有機肥料だからナチュラルで安心だと
    たくさん撒いてしまうと
    硝酸態窒素濃度が高くなってしまいます。

    それに肥料を撒きすぎると
    腐敗層ができるので
    美味しい野菜が育ちません。

    炭素循環農法は心配なし

    肥料が多過ぎれば硝酸態窒素濃度が高くなり、
    肥料が少なければ野菜はしっかり育ちません。

    ではどれだけ施肥すれば良いのでしょう。

    一般的には土壌分析によって
    施肥する肥料の量を計算しています。

    しかし、雨が降ったり
    植物が吸収したり
    微生物が分解・排泄することで
    土中の成分は刻一刻と変化しています。

    そのような状況で
    施肥量を見積もるのは大変難しいものだと
    想像できます。

    炭素循環農法では、
    この施肥量の計算を行う必要がありません。

    植物が必要な栄養素を
    微生物が供給し続けてくれるからです。

    またバランスよく栄養素を供給してくれるので
    野菜は大きく育ち
    硝酸態窒素が過剰になることもありません。

    炭素循環農法について
    『炭素循環農法とは』にまとめてあります。

    まとめ

    硝酸態窒素の問題について
    私(小川)の個人的な考えをまとめました。

    ・腸内細菌や外部環境によって硝酸態窒素が有害物質になる可能性はある。
    ・けれど過剰に心配する必要はないかもしれない。
    ・健康被害以前に硝酸態窒素が多い野菜は「まずい」。
    ・まずい野菜を消費者は買わない。
    ・化学肥料だろうと有機肥料だろうと入れ過ぎれば野菜の硝酸態窒素が増える。
    ・農家はできる限り硝酸態窒素が少ない野菜を育てた方が良い。
    ・それには炭素循環農法など無農薬無肥料栽培がいい。

  • 11.18(土)13:00-17:00 実験農場づくり

    11.18(土)13:00-17:00 実験農場づくり

    日時:11月18日(土)13:00ー17:00
    場所:ヤマナハウス 実験農場
    参加費:500円(ヤマナハウスメンバー無料)
    お申し込み:contact@wondervege.com

    ・動きやすく汚れても良い服装でお越しください。
    ・電車・高速バス等でお越しの送迎希望の方は
    お申し込み時にその旨お伝えください。
    可能な限り送迎いたします。
    ・雨天等で中止する場合はメールにてご連絡いたします。

    【作業内容】
    炭素循環農法、自然農、有機栽培、スーパー微生物農法の畝をづくりを行います。

    また各農法ごとに以下のような実験区画を作ります。

    炭素循環農法については、
    廃菌床+籾殻の畝
    籾殻のみの畝

    有機栽培については
    鶏糞・籾殻・米ぬかで作った堆肥の漉き込み。

    スーパー微生物農法については
    スーパー微生物農法の資材の漉き込み。

    自然農法については
    畝立てのみ行います。

    当日は耕運機、畝立て機を使っての
    耕運、畝立て作業を行います。

    農機具の扱い方に慣れてない方は
    使い方をレクチャーします。

  • 生鮮食品の鮮度キープの革命か!?

    生鮮食品の鮮度キープの革命か!?

    株式会社エバートロン社さんが開発された
    生鮮食品の鮮度維持システムに興味津々です。

    http://innoplex.org/archives/38742

    電波照射することで
    生鮮食品内の水分子の構造を変えるそうです。

    構造化された水は構造水と言って
    健康志向の方に人気があります。

    エバートロン社さんの装置は
    水の質を
    生鮮食品まるごと良くしちゃおう
    ということだろうと思います。

    安価に薬品を使用せずに
    鮮度維持ができる装置に興味津々です。

    http://innoplex.org/archives/38742

  • 炭素循環農法とは

    炭素循環農法とは

    炭素循環農法は林幸美(はやし ゆきみ)さんが2001年に炭素循環農法のウェブサイトを開設され
    それ以来、じわじわと広まっています。

    何年も前から炭素循環農法のことは見聞きしていましたが
    無農薬・無施肥・無施水・無除草という夢のような農法に
    「本当か?」と疑問に思い敬遠していました。

    オーガニックや自然農法が広まる中で
    本当に安心・安全、それでいて自然への負荷も少なく、
    全人類が豊かな食を享受できる農法はあるのか探している中で
    炭素循環農法にたどり着きました。

    炭素循環農法が完璧な農法だとは思っていませんが、
    炭素循環農法あるいは無農薬・無施肥の農法(自然農ではないです)が
    2〜3年後(2019〜20年)には、もっと認知されるだろうと予感しています。

    では、炭素循環農法とはどんな農法でしょう?

    目次

    How To 炭素循環農法
    炭素循環農法のメカニズム
    炭素資材と微生物の関わり
    無農薬・無施肥、除草も水やりもせず食味も収量もUP
    自然農法と何が違うの?
    炭素循環農法って簡単?
    炭素循環農法はいつ誰がはじめたの?
    どこで勉強できるの?
    まとめ

    How To 炭素循環農法

    炭素循環農法の重要なポイントは

    『炭素資材を畑に漉き込む』

    ことです。

    炭素資材とは炭素率の高い有機物のことで
    木材チップ、竹チップ、落ち葉や籾殻、枯れかけの草とかです。

    オススメはキノコを栽培した後の廃菌床です。

    炭素循環農法の提唱者 林さんはキノコ農家さんなので
    この廃菌床を農家さんに提供しているようです。

    菌が広がっていくのを目で見られるので、初心者にはオススメの炭素資材です。

    この炭素資材を圃場に蒔いて、表面15ー20cmに漉き込めばOK!

    要点だけまとめるとなんとも簡単ですが、
    もう一つ重要なポイントは

    『糸状菌(しじょうきん)を増やすこと』

    です。

    キノコも糸状菌の一種なので廃菌床は観察するのにも
    糸状菌を増やすのにもオススメです。

    窒素飢餓は起こるのか?

    「炭素率の高い資材を入れたら窒素飢餓になる」

    と有機栽培農家も慣行栽培農家も指摘するところだと思います。

    ですが、「【仮説】無肥料・無施肥で育つメカニズム~アミノ酸サイクルとNPKサイクル」でも書いたように、NPKで育つメカニズムと、糸状菌が供給するアミノ酸で育つメカニズムは異なると思います。

    炭素循環農法の場合、窒素飢餓になるのではなく、むしろ窒素飢餓にして糸状菌が活発に増殖できる環境を作っていると考えた方がいいと思います。

    炭素循環農法のメカニズム

    炭素循環農法は無農薬・無施肥の農法です。

    そこで疑問に思うのが
    「肥料なしで野菜が育つのか?」
    とだと思います。

    まず、肥料なしで野菜は育ちません。

    化学肥料を使った敢行農法や有機栽培は
    畑の外から栄養素(チッソ・リン・カリ等)を持ってきて撒きます。

    炭素循環農法は
    ”畑の中で微生物に栄養素を作ってもらおう”という農法です。

    そこで大事になるのが炭素資材と糸状菌です。

    炭素循環のサイクルをざっくり書くとこうなります

    『炭素資材→糸状菌が分解→糸状菌の分解物を餌に窒素固定菌等が分解→植物の栄養に』

    炭素資材は炭素率(C/N比)が高い有機物ですがこれを分解してくれるのが糸状菌です。

    この糸状菌が炭素資材を分解して排出したものを餌にする微生物がいます。

    その微生物には窒素を排出する窒素固定菌や
    リンやカリ、あるいはマグネシウムなどの
    微量元素を排出する微生物がいます。

    その微生物が排出した栄養素を植物が吸収します。

    『炭素資材→糸状菌→窒素固定菌→植物の栄養』

    このサイクルができることで無肥料栽培が可能になります。

    炭素資材と微生物の関わり

    炭素循環農法での重要なキーワードは

    『炭素資材と糸状菌(しじょうきん)』

    です。

    炭素資材は炭素率(C/N比)が高い有機物です。
    C/N比は窒素に対する炭素比です。

    鶏糞や牛糞も有機物ですが、炭素率は低く鶏糞は5、牛糞は15程度です。

    炭素循環農法で使われる炭素資材は炭素率30%以上を使います。

    オガクズの廃菌床は炭素率30〜50
    籾殻は80
    竹は280となっています。
    ※現代農業 2016年10月号より

    この炭素資材を分解するのが糸状菌です。

    この糸状菌は炭素資材を糸状の菌糸で包み込み
    ゆっくりと分解していきます。

    窒素率の低い有機物を分解する微生物は
    窒素を栄養源に必要とするため窒素飢餓が起きることがあります。

    しかし炭素資材を分解する糸状菌は窒素を必要としないため
    窒素飢餓が起こりません。

    例えば
    窒素率が低い未熟な牛糞を畑に漉き込むと、
    牛糞を分解しようと微生物が働き出します。
    その時に窒素を食べてしまい窒素飢餓が起こります。

    しかし糸状菌は窒素を必要としないため
    窒素飢餓を引き起こさずに炭素資材を分解していきます。

    その結果
    ・土壌の団粒化
    ・排水性をよくする
    ・窒素供給菌の餌を輩出する
    などのメリットを提供してくれます。

    無農薬・無施肥、除草も水やりもせず食味も収量もUP

    収量UP

    無施肥については炭素循環農法のメカニズムで説明しました。

    『炭素資材→糸状菌→窒素固定菌→植物の栄養』
    のサイクルができると炭素資材がある限り栄養は供給され続けます。

    その結果、一つ一つの株が大きく育ち収量があがります。

    食味UP

    化学肥料にせよ、有機肥料にせよ肥料を入れれば大きく育ちます。

    しかし肥料を入れすぎると植物もメタボになります。

    濃い緑の葉は硝酸態窒素を多く含み、エグミがつよくなります。
    硝酸態窒素については【硝酸態窒素の身体への影響】にまとめてあります。

    また肥料を土壌に撒くことで土壌中の水が腐敗し(肥毒)、
    腐った水を植物が吸い上げ食味が落ちます。

    炭素循環農法では肥料のあげすぎはありません。
    植物が必要な量を必要なだけ吸い上げます。

    また糸状菌や微生物が土壌の団粒化を促進し排水性を良くしてくれるため
    土壌の腐敗もありません。

    そのため健康で美味しい野菜が育ちます。

    無農薬でOK

    虫がつくのは”腐敗が原因”です。

    肥毒による硬盤層(腐敗することで土壌が粘土化していく)、
    あるいは耕盤層(耕運することでできる硬い層)があることで排水性が悪くなります。

    この硬盤層(耕盤層)があることで水が溜まり、水が腐ってしまいます。

    この腐った水を野菜が吸い上げることで
    野菜自体から腐敗臭を放ち、結果、虫が集まってきます。

    排水性がよく、腐敗臭のない野菜を育てれば
    虫がやってくることはありません。

    草取り不要

    無除草についてはまだ理屈がわからないので今後も考えていきますが、
    いくつか思い浮かぶことがあります。

    表土が乾燥気味になる

    一つは排水性が良くなることで表土が乾く=乾燥気味になります。

    タネがあっても水がなければ発芽できません。

    温室ハウス内で潅水を控えると草も生えにくいです。

    エンドファイトのおかげ?

    もう一つヒントになりそうなのはエンドファイト(内生菌)です。
    植物と共生する菌のことです。
    植物の細根と思っているものはこのエンドファイトだったりします。

    炭素循環農法は単一栽培が向いているそうです。
    トウモロコシだけ栽培するとか人参だけとか。

    単一栽培を続けると植物に合ったエンドファイトが増える。

    例えばトウモロコシと相性のいいエンドファイトが増えると
    他の植物が育ちにくくなるのではないか。

    そんな仮説を立てていますが、観察中です。

    自然農法と何が違うの?

    自然農法とはで
    自然農法の4原則は『耕さず、草をとらず、肥料を与えず、農薬を使用せず』と書きました。

    自然農法も炭素循環農法も
    自然から学ぼうという気持ちがあります。

    違うとしたら
    自然農法は”自然に委ねること”で、
    炭素循環農法は”自然の理を模倣すること”
    ではないかと思います。

    それが端的に現れるのが大規模農業化できるかです。

    自然農法は大規模農業には向いていません。
    手間がかかるわりに収量が取れないからです。

    炭素循環農法は機械を使って大規模農業化することができます。

    自然農法の大変さで書きましたが自然農法は手間がかかります。

    自然はもっとシンプルで簡単なはず。
    そう考えると大規模農業化できる炭素循環農法は
    結構ナチュラルなのかも。

    炭素循環農法って簡単?

    「炭素資材を入れて耕運するだけ!」と書くとすごく簡単そうに思いますよね。

    では実際にどうかというと、
    元々の圃場の状態によって育ったり育たなかったりがあるようです。

    私(小川)がお借りしている温室は休耕地だったのですが
    土壌の状態が良くすぐに無肥料で育ちました。

    残っていた肥料が効いているだけかもしれないので様子を見る必要がありますが、
    籾殻を入れて土壌が良くなっているように思います。

    また見学に行かせていただいた炭素循環農法の実践農家さんは
    有機栽培から炭素循環農法に切り替えたそうですが、初年度から収量が安定しているそうです。
    一般的には炭素循環農法に切り替えると2ー3年は収量が激減あるいは安定しないと言われていますので
    初年度から変わらずに収量があったときき驚きました。

    さて一方、私がお借りした休耕田。

    畑化しているのですが水はけが悪いため土壌改良から始めています。
    籾殻を入れたり、廃菌床を入れていますが、水はけが悪いため腐敗してしまいます。

    また炭素資材の投入量やもともと圃場にいる微生物の多少によっても違いがあるようです。

    炭素資材を入れて糸状菌が分解できるかが重要なので
    糸状菌の少ないところに大量の炭素資材をいれても分解が進みません。

    軽く堆肥化して分解しやすくしてあげるなど工夫が必要のようです。

    このように炭素循環農法は、やることは単純なのですが
    やってみてからの気づきや学びがたくさんあります。
    だからこそ興味をかき立ててくれる農法です。

    炭素循環農法はいつ誰がはじめたの?

    2001年に林幸美(はやし ゆきみ)さんが開設されたウェブサイトが炭素循環農法のはじまりです。

    炭素循環農法 百姓モドキの有機農法講座
    http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html

    林幸美さんはブラジル在住の養鶏&キノコ栽培農家さん。

    野菜農家ではないのですが、ウェブサイト開設後の反響が大きく
    国内外問わずあちこちで炭素循環農法を教えています。

    私が廃菌床をいただいているキノコ農家さんは、炭素循環農法をご存知ではないのですが
    廃菌床をきのこ農場の隅っこに大量に撒いて家庭菜園を楽しんでいます。
    無農薬無肥料のとても美味しい小カブを食べさせてくれました。

    キノコ農家さんは廃菌床が土壌に良いことを経験的に知っているようです。

    林さんは時々日本に来て講義をされているようですが
    日本で炭素循環農法を実践しながら広めているのが城 雄二(しろ ゆうじ)さんです。

    ウェブサイト「たんじゅん農を楽しむ広場」の世話人をされています。

    たんじゅん農を楽しむ広場
    http://tanjun0.net

    「生命とはなにか?」を知りたくて物理学を学び、
    農に答えがあるのではないかとたんじゅん農法を実践しながら研究していらっしゃいます。

    どこで勉強できるの?

    炭素循環農法に興味のある方はまずはこちらのウェブサイトをお読みください。

    オススメその1 炭素循環農法 百姓モドキの有機農法講座

    炭素循環農法 百姓モドキの有機農法講座
    http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html

    印刷したら膨大な量になりましたが面白くてあっという間に読んでしまいました。

    オススメその2 たんじゅん農を楽しむ広場

    たんじゅん農を楽しむ広場では各地で交流会を行なっているようです。

    お近くで交流会が開催されているかチェックしてみてください。

    たんじゅん農を楽しむ広場
    http://tanjun0.net

    たんじゅん農法の広場
    http://tanjunnou.blog65.fc2.com

    オススメその3 Wonder Vege

    私たちWonder Vegeもオススメです。

    無農薬・無施肥・大規模農業できる農法を研究しているため、
    炭素循環農法だけではなく、スーパー微生物農法など新しい農法も積極的に取り入れています。

    Wonder Vege
    https://wondervege.com

    まとめ

    炭素循環農法は無農薬・無施肥・大規模農業化できる栽培方法です。

    農業という視点から見たとき、
    また全ての人の食を安心安全ヘルシーなものにするという視点で見たとき、
    とても可能性のある農法です。

    炭素循環農法よりももっと自然の理(ことわり)と調和する農法があるかもしれません。

    でもその導き手として炭素循環農法は良いガイドになってくれると思います。

    無農薬・無施肥で大規模農業化したい方、
    もっと安心安全ヘルシーな野菜を育てたい方、
    自然をもっと知りたい方にオススメの農法です。

  • 10月22日(日)中止のお知らせ

    10月22日の説明会&オープニングパーティーですが、
    台風接近のため急遽とりやめとしました。

    興味を持ってくださった方々、
    申し訳ありませんが今回は無しでお願いします。

    次回はいきなり実践!

    「11.18(土)13:00-17:00 実験農場づくり」

    です。

    ご参加お待ちしています。

    内容は天候等にによって変わる可能性があります。
    ご興味おありの方はご連絡くださいませ。

    contact@wondervege.com

  • たんじゅん農全国ネット世話人 城 雄二さんのインタビュー記事

    日本で炭素循環農法を広めているたんじゅん農全国ネット世話人の城 雄二さん。

    その城さんのインタビュー記事です。

    http://www.mammo.tv/interview/archives/no347.html

    生命について知りたくて物理学を学び、そこから農に活動分野を変えた興味深い方です。

    生命について知りたい!そこに共感します。

  • 22年問題は都市農業のチャンスになるか?!

    生産緑地の22年問題をご存知でしょうか。

    南房総市で暮らしているので、
    生産緑地という言葉も
    22年問題も知りませんでした。

    でも都市農業に興味のある方や
    これから農業に興味のある人には
    チャンスになるかもしれません。

    そこで生産緑地について調べてみました。
    生産緑地とは何か?
    22年問題とは
    宅地と生産緑地、宅地化農地の税率について
    都市農業のチャンスになるか?

    生産緑地とは何か?

    「生産緑地(せいさんりょくち)

    都市における良好な生活環境の保全や都市災害の防止,
    あるいは将来の公共施設整備に対する土地の確保を目的として,
    市街化地域内の農地を対象に指定される地区。

    この地区指定により,
    農地所有者は営農義務が生じるが,
    固定資産税の免税措置が図られる。」

    https://kotobank.jp/word/生産緑地-159888

    農地から宅地になった場合、
    税額が10倍から100倍になるそうですが
    農業の収益性の低さ、
    食料供給の必要性、
    災害防止の観点から
    農地への課税率が低く抑えられています。

    また住宅街になる以前から
    農業をされていた農家さんの保護
    という意味合いもあると思われます。

    22年問題とは

    22年問題についてわかりやすく書かれていたので
    「生産緑地の2022年問題で「都市部の地価暴落」は本当か?」
    より引用します。

    「現行の生産緑地法が施行された1992年に生産緑地の指定を受けた土地は、30年経った2022年に制度の期限が来て、行政に買い取りを申し出ることが可能になる。」

    https://www.msn.com/ja-jp/news/money/生産緑地の2022年問題で「都市部の地価暴落」は本当か?/ar-AAqdptU

    この1992年に制定された生産緑地法は
    農地に対する税金の軽減、相続税の納税猶予が行われています。

    この生産緑地法が22年に切れ
    宅地並みの税率が適用される
    ということのようです。

    この辺り、
    こちらの記事にわかりやすく書かれていました。

    「生産緑地の指定解除をめぐる「2022年問題」はどうなるのか?」
    https://www.homes.co.jp/cont/press/buy/buy_00595/

    高齢化や後継者不足から
    農業をしていけない人が増えていくのは
    都市部、農村部とわず問題となっています。

    ただ都市部で農地から宅地となった場合、
    農地は面積が広いうえ
    税額が10倍から100倍となり
    税金を払いきれなくなります。

    そのため現行の生産緑地法が切れる22年以降
    農地を手放していくだろうと予想されています。

    宅地と生産緑地、宅地化農地の税率について

    生産緑地は、
    1992年に制定された生産緑地法で指定された農地のことですが
    宅地化農地は、
    この指定から外れている、あるいは外れた農地です。

    生産緑地法は指定されてから30年で解除されるので
    22年に生産緑地から宅地化農地あるいは宅地となります。

    では宅地と生産緑地と宅地化農地でどれだけの税率の差があるのでしょう。

    1反(1000㎡)評価額1億円とすると
    固定資産税は以下のようになるそうです。

    宅地 140万円
    宅地化農地(農業利用は必須)46万円
    生産緑地 7000円

    生産緑地パートナーズさんの記事が
    とてもわかりやすかったので
    詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
    https://seisanryokuchi.jp/release/

    都市農業のチャンスになるか?

    農業に興味を持つ人たちが
    年々増えているように感じています。

    反面、収益性の低さ、
    作業のキツさや、
    販路を広げられないことから
    やめていく方もいらっしゃいます。

    生産緑地法が延長されれば
    農業に興味のある人たちが
    都市農業として利用することも考えられます。

    近隣に消費者がいるということはメリット大。
    輸送コストがかからないし鮮度も良い。
    顔が見えるお付き合いで信頼関係も気付きやすいでしょう。

    貸し農園はありかも

    あるいは貸し農園もよいかもしれません。

    シェア畑
    https://www.sharebatake.com

    シェア畑さんのウェブサイトを見てみると
    3㎡で月額5000円なんてところもあります。

    農地500㎡、利用者100名とすると
    年間600万円の売上げになります。
    仮に1000㎡あれば1200万円。
    取らぬ狸の皮算用ですが、、、

    地産地消が当たり前に

    これから人口が減るのは明白です。

    いま生まれてきた子が30歳になる頃(2050年)には
    今より4分の1の人口が減ると試算されています。

    また世帯数は2019年のピークから
    減少すると試算されています。

    なので空き家が増えるのは明白です。
    その結果、空き地も増えるのではないかと
    期待を込めています。

    将来的に
    地元でとれた野菜を地元の人が食べる。

    都会だろうと田舎だろうと
    それが当たり前になると思っています。

    なので今後、
    都会で空き地が増え、農地として利用する
    という流れが生まれてくるんじゃないか。

    そういう政策や動きがでてくるのではないかと
    期待しています。

  • 自然農法とは

    自然農法とは

    目次

    自然農法のはじまり
    自然農法の特徴
    自然農法は宗教?
    自然農法の良さ
    自然農法の大変さ
    まとめ

    自然農法のはじまり

    自然農法は、福岡正信さんが提唱した農法です。

    「耕さず、草をとらず、肥料を与えず、農薬を使用せず」
    を4大原則とした農法です。

    福岡さんの教えを引き継ぐ自然農法家さんには
    岡田茂吉さん、川口由一さん、木村秋則さんなど
    がいらっしゃいます。

    若手の自然農法家さんでは長野で講座を開かれている
    竹内 孝功さんがいらっしゃいます。

    各人、福岡さんの理念を取り入れつつも
    すこしずつ手法をアレンジをされています。

    ・草を刈っては敷く
    ・無肥料無農薬だが耕運をする
    ・肥料不足の兆候がでたら米ぬかや油粕をほどこす

    などです。

    自然農法の特徴

    粘土団子

    福岡正信さんの自然農法の4大原則
    「耕さず、草をとらず、肥料を与えず、農薬を使用せず」
    を体現するのが粘土団子でしょう。

    乾かして粉にした粘土と様々な種を混ぜて、
    お水を入れてお団子のように丸めます。

    子どもの頃つくっていた泥団子に
    タネを入れたようなものです。

    この粘土団子を畑にポイポイと投げ込んでおきます。

    すると保水力の高い粘土に雨が染み込み
    発根・発芽がはじまります。

    そして複数混ぜ込んだタネの中で
    その土地にあった野菜、
    雑草に負けない生命力の強い野菜が育つ。

    という栽培技術ですが、
    実際に試したことはありません。

    いつか試してみて、ご報告したいと思います。

    不耕起

    一般的に知られている自然農法の特徴は
    不耕起栽培だと思います。

    一度畝をたてたらそれ以降は
    機械にしろ、クワにしろ、
    耕しません。

    最初の畝立ても
    クワやスコップなど
    手作業で行うことが多いようです。

    ちなみに、
    自然栽培を提唱されている
    奇跡のリンゴの木村さんは
    耕起栽培です。

    機械を使って荒く大きく耕した後に、
    表土を細かくし
    播種・定植しやすいようにしています。

    草を刈っては敷いて

    雑草を敵とみなさない
    というのも自然農法の特徴です。

    • 雑草が土壌を豊かにしてくれる
    • 害虫の天敵の住処になる
    • 草マルチになる

    中でも草を刈っては敷いてを繰り返して
    土壌を豊かにしていく
    という考え方は自然農法の特徴の一つです。

    雑草が微生物により分解されることで
    土の団粒化、そして肥料分が作られます。

    植物の根張りがしやすい環境と
    必要な栄養素を供給してくれる
    豊かな土壌となります。

    自然農法は宗教?

    自然農法について情報を集めていると
    自然農法は宗教?
    と思われる方もいるようです。

    自然農法と宗教がなぜ結びつくのか私には謎だったのですが、
    調べてみると
    自然農法を教え広めた岡田茂吉さんが
    世界救世教の教祖だったことが
    その理由なのかもしれません。

    世界救世教の関連団体である
    MOA(エムオーエー)自然農法文化事業団(以下MOA)は
    自然農法の技術開発や普及をしていますす。

    自然農法の実践家の中には
    岡田茂吉さんの信者さんもいたと思いますので
    そのため自然農法=宗教?
    と思う人もいるのかなと。

    また、
    自然の理(ことわり)は
    神道や宗教の教えと似ているものもあります。

    自然の理(ことわり)の話しを聞くと
    宗教っぽいと感じるのかもしれません。

    自然農法の良さ

    • 機械を使わずに栽培できる
    • 大型機械を使わないためエコ
    • 自然に敬意を払った農法家が多い
    • 生命力の強い野菜が育つ
    • 自然の厳しさを体感できる
    • 自然の素晴しさに触れられる

    自然農法はトラクターなどの大型機械を使うことはありません。
    使っても管理機や耕運機くらいでしょう。

    大抵は鍬や三角ホー、ノコギリ鎌など
    人力の農機具を使います。

    そのため石油などの天然資源の利用量が少ない
    エコ農法です。

    またパーマカルチャーや半農半Xなど
    田舎暮らしに興味を持つ人や
    自然の理(ことわり)に興味のある方が
    自然農法に興味を持ち実践されているようです。

    私(小川)自身、
    5年近く自然農法を実践してきましたが
    自然農法で育てた野菜は
    生命力が強いと感じています。

    友人に食べてもらうと
    美味しいく元気になる
    という言葉をもらうことが多いです。

    自然農法の大変さ

    • よい土になるまでに長い時間がかかる
    • 大きく育ちにくい
    • 雑草に負けやすい
    • 手間がかかる
    • 畑を広くげられない

    自然農法は
    雑草を刈っては敷いてを繰り返し
    雑草を微生物に分解してもらい
    土を豊かにしてもらう農法です。

    しかし表土に草を敷いても
    年に数ミリしか団粒化した土にはなりません。
    大雨が降れば表土は流れてしまいます。

    そのため土は豊かになりにくいので
    野菜は大きく育たなかったり
    雑草に負けてしまいます。

    そんな痩せ地でも雑草は旺盛に育つので
    毎週のように草刈りが必要になります。

    手間がかかるため
    農地を広げるのは難しいでしょう。

    まとめ

    自然農法の4原則
    「耕さず、草をとらず、肥料を与えず、農薬を使用せず」
    は私(小川)に農業への希望をもたらしてくれました。

    「もっと簡単に、自然の理(ことわり)にかなった、
    美味しく元気になる野菜を育てられるかもしれない」

    実際に自然農法をやってみてわかったのは
    楽ではないということ。

    でも、
    小さい農地で、
    毎日のように手をかけたい、
    土に触れ、
    植物に触れ、
    陽の光や風や雨といった自然と触れ合うのに
    自然農法はオススメの農法です。

    もっと楽に、美味しく元気になる農法があるかもしれないと
    希望を持たせてくれたことに感謝感謝。

    もっと楽に、美味しく元気になる農法に興味のある人は
    炭素循環農法など大規模かできる
    無農薬・無肥料栽培がオススメです。

  • 慣行農法、自然農法、有機栽培、炭素循環農法の比較

    慣行農法、自然農法、有機栽培、炭素循環農法の比較


    農薬を使うかどうか、肥料に何を使うか、機械を使うのか、
    大規模化できるか、野菜の大きさ、食味を指標に
    慣行農法、自然農法、有機栽培、炭素循環農法(無農薬・無肥料栽培)を比較してみました。

    目次

    ◼︎自然農法法と有機栽培と炭素循環農法(無農薬・無肥料栽培)の比較
    ◼︎慣行農法について
    ◼︎自然農法について
    ◼︎有機栽培について
    ◼︎炭素循環農法について
    ◼︎まとめ

    ◼︎自然農法と有機栽培と炭素循環農法(無農薬・無肥料栽培)の比較

    農法 農薬 肥料 機械 大規模化 野菜の大きさ※ 野菜の食味※
    慣行農法 使用 化学肥料 使用 可能 標準 標準
    有機栽培 原則不使用 有機肥料 使用 可能 同等 バラツキあり
    自然農法法 不使用 不使用 不使用 不可 小さい 非常によい
    炭素循環農法 不使用 不使用 使用 可能 同等以上 非常によい

    ※ 慣行農法を基準に比較しています。

    自然農法でも米ぬかで肥料を補うこともありますし、
    炭素循環農法の炭素資材を軽く醗酵させるときに米ぬかなどを使うこともあります。

    また家庭菜園など小規模であれば機械を使わないこともありますし、
    大きさや食味についても個体差はあると思います。

    ですが概ね上記のような理解と考えてよいでしょう。

    ◼︎慣行農法について

    • 農薬ー使用
    • 肥料ー化学肥料
    • 機械ー大規模になる程機械化
    • 大規模化ー大規模化可能
    • 野菜の大きさー標準
    • 野菜の食味ー標準

    オーガニック野菜が1%に満たない日本では、
    スーパーやコンビニ、食料品店などで
    販売・調理されている米・野菜・果物のほとんどが
    慣行農法で栽培されています。

    1940年−60年ごろ、
    グリーン革命、あるいは緑の革命と呼ばれ、
    化学肥料や農薬による虫の防除や除草剤により収量があがり、
    作業が軽減され効率的に栽培できるようになりました。

    現在の慣行栽培はこのグリーン革命の延長線上にあり
    F1種の種や遺伝子組み換えもこのグリーン革命の延長線上にあります。

    効率化、収量増、食味向上を目指して日々改良されています。

    ◼︎自然農法について

    • 農薬ー不使用
    • 肥料ー不使用
    • 機械ー不使用
    • 大規模化ー不可
    • 野菜の大きさー小さい
    • 野菜の食味ー非常に良い

    自然農法は「わら一本の革命」の著者である福岡正信さんが提唱したのが始まりです。
    耕さない、除草しない、肥料を与えない、農薬を使用しない栽培方法です

    その後、岡田茂吉さんや自然農の川口由一さん、
    自然栽培の木村秋則さんが教え広めています。
    若い世代では、自然菜園の竹内 孝功さんの講座は
    とても人気があるようです。

    現在、自然農法をされている菜園家たちは
    最初だけ細かく土をほぐしたり
    肥料不足なら米ぬかを撒いたりと
    圃場や植物に合わせて
    自分なりの栽培方法に改良されています。

    「雑草、虫を敵とみなさない」「虫が食う野菜は虫の餌」

    元気であれば人が病気にならないように、
    野菜も丈夫に育てれば虫はつくことはありません。
    そのため農薬は必要ない。
    虫がつくのは、元気のない野菜と言われています。

    雑草を刈っては敷いてを繰り返す

    雑草を刈っては敷いてを繰り返すと
    そこに腐葉土が作られます。
    また微生物の集まりができ
    土が団粒家され豊かな土壌になっていきます。

    そのため肥料を施す必要がありませんが、
    草が分解された腐食層は1cm程度しかありませんので、
    肥料不足の感は否めません。

    そのため、野菜は大きく育ちにくいですが、
    小さい身体に栄養素を蓄えるため
    とても美味しい野菜が育ちます。

    機械化・大規模化は難しい

    自然農法は雑草を刈っては敷いてを繰り返すため
    機械化するのが難しいです。

    またコンパニオンプランツを植えて
    植物通し助け合い、補い合うように混色するため
    一株一株ていねいに育てる必要があります。

    そのため機械化、大規模農業化は難しい栽培方法です。

    ◼︎有機栽培について

    • 農薬ー不使用
    • 肥料ー有機肥料
    • 機械ー大規模になる程機械化
    • 大規模化ー大規模化可能
    • 野菜の大きさー慣行農法と同等
    • 野菜の食味ー農家により様々

    有機JAS認証を取得したものを有機野菜と呼びますが
    ここでは有機肥料を使った栽培方法のこととします。

    ちなみに、
    調べていて驚いたのですが
    有機JAS認証では使って良い農薬があります。

    Q.有機栽培でも農薬を使うことができるのですか。
    http://www.jcpa.or.jp/qa/a2_13.html

    話がそれました。

    有機栽培はふつう無農薬栽培です。

    肥料は鶏糞、牛糞、米ぬかや油粕などの
    有機肥料を使って栽培されます。

    「自然由来のものを使って栽培したい。」
    「安心・安全な野菜を食べて欲しい。」

    そういう気持ちから有機農家を志す方が多いようです。

    慣行農法との大きな違いは
    農薬を使わない、有機肥料を使う
    という点です。

    農家さんによっては
    なるべく石油由来のものを使わないよう
    工夫されている方もいるようです。

    ですが、
    基本的に慣行農法と同様に
    機械化、大規模農業化は可能な栽培方法です。

    野菜の大きさについては慣行農法と同程度ですが
    食味についてはばらつきがあるように感じます。
    肥料の入れすぎによるエグミが主な原因じゃないかと思います。

    家畜の餌等に含まれるビタミン剤や抗生物質が
    排泄物に濃縮されるのではないか、
    それを有機肥料に使うのは安全なのか。

    あるいは大量施肥による硝酸態窒素の懸念もあり
    一概に有機野菜が安心安全とは言えないのではないか
    という意見もあります。

    ◼︎炭素循環農法について

    • 農薬ー不使用
    • 肥料ー不使用
    • 機械ー大規模になる程機械化
    • 大規模化ー大規模化可能
    • 野菜の大きさー標準
    • 野菜の食味ー非常に良い

    炭素循環農法は
    ブラジル在住の林幸美さんが提唱する
    無農薬無肥料の栽培方法です。

    炭素循環農法 百姓モドキの有機農法講座
    http://tan.tobiiro.jp/etc/home.html

    農薬も肥料も使わないという点で
    自然農と近いのですが、
    慣行農法と同様、
    機械化、大規模農業化が可能な栽培方法です。

    キノコ栽培の培土である廃菌床や
    木材チップ、籾殻や落ち葉など
    炭素率の高い資材を大量に畑に鋤きこんでいきます。

    生命の循環農法

    難しく言うと
    炭素循環による栄養素の供給です。

    ですが、
    無農薬無肥料栽培を言い換えると
    生命が循環する農法と言えるでしょう。

    肥料を入れずに野菜が育つのは
    以下のような循環がなりたっているからと考えられています。

    炭素資材→糸状菌→細菌→窒素、リン、カリ、その他栄養素→野菜が吸収

    1. 炭素資材を餌とする糸状菌(微生物)が増える
    2. 糸状菌の排泄する物質を餌とし細菌が増える
    3. 細菌が窒素、リン、カリ等の栄養物質を排泄する
    4. 植物が栄養素を吸収する

    炭素資材が存在すれば
    常にこの循環が成り立つため
    常に肥料分を供給し続けます。

    そのためよく育ち
    慣行農法よりも2倍の大きさに育つと言われています。

    発酵土壌か腐敗土壌か

    土壌が発酵しているか、それとも腐敗しているかで
    植物の元気さが変わります。

    腐った(腐敗した)土壌で育つ野菜は
    良い影響を受けません。
    結果、虫が集まるようになります。

    逆に発酵していれば
    野菜は元気に育ち虫の害を受けず
    農薬を使う必要はなくなります。

    大規模化に向いた栽培方法

    炭素循環農法は大規模農業に向いた栽培方法です。

    連作・単一栽培が可能だからです。

    例えば、トマトやナスは連作に向かない野菜ですが、
    炭素循環農法では連作でも栽培可能です。

    その理由はここでは述べませんが、
    連作できることで作業が軽減されます。

    例えば連作障害を抑えるための
    土壌消毒を行う必要がありませんし、
    輪作や休耕で圃場に悩む必要がありません。

    あくまで予想ですが
    連作・単一栽培できるようになると
    その野菜に必要な微生物叢ができあがり
    収量が上がったり、病害虫に強くなったり
    メリットが増えるのではないかと思います

    ◼︎まとめ

    慣行農法、有機農法、自然農法、
    そして炭素循環農法(無肥料無農薬栽培)を比較してきました。

    個人的には
    食味、収量、安全性、大規模農業化、コスト減、労力減と
    「炭素循環農法しかないでしょ」
    と一押しですが、
    家庭菜園か、農業か
    どんな圃場か
    どんな農業資材が手に入るか
    それによって栽培方法は変わってくると思いますし、
    100人いれば100通りの栽培方法になると思います。

    慣行農法、有機農法、自然農法、炭素循環農法と
    どの栽培方法からも学ぶことはできます。

    なによりも
    『自然から学ぶ』、『植物から学ぶ』ことが
    一番楽しい学びです。

  • 「無肥料と無施肥の違い」

    「無肥料と無施肥の違い」

    自然農、自然農法、自然栽培など無農薬・無肥料栽培といわれていますが
    厳密に言うと無農薬・無施肥(むせひ)栽培です。

    植物は肥料がなくては野菜は育ちません。
    ですが、肥料を入れなくても微生物に肥料を作ってもらうことができます。

    炭素循環農法では炭素資材(木材チップや籾殻など)を畑に漉き込み、
    微生物に分解してもらうことで肥料をつくってもらっています。

    自然農では雑草を刈っては敷いてを繰り返します。
    雑草が土の表面で微生物に分解され
    それが肥料になると考えられています。

    肥料は必要ですが、肥料を施さないというのが正確なので
    ”無農薬・無施肥栽培”が正しい言い方です。

    ただ、WonderVegeでは一般的に使われている無農薬無肥料で統一しています。