炭素循環農法

2018 圃場見学

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炭素循環農法を知ってから千葉県成田市の池上さん、千葉県山武市の大久保さん、長野の森下さん、京都のGranja Ruralさんの圃場を見学させていただきました。

成田の池上さんは炭素循環農法のベテラン。と言っても私より若い農家さん。長野の森下さんはワンベジの定例会に参加してくださり、その後、ご自身の圃場で炭素循環農法を実践されました。Granja Ruralさんは炭素循環農法ではないですが植物性堆肥のみで京人参を栽培されています。

以前は無農薬無肥料で育つのか?と疑いの気持ちを持っていたのですが、皆さんの圃場を見学させていただき無農薬無肥料でできるんだと腑に落ちた感覚があります。

池上さん、大久保さん、森下さん、Granja Ruralさん、お忙しい中、見学させていただき、また貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

千葉県成田市の野菜農家 池上さん

圃場見学をさせて頂いたのは2年ほど前。

炭素循環農法の知識的な勉強が終わったところで、実際に炭素循環農法で野菜を育てている方の圃場を見たいねと言う話になり池上さんの圃場を見学させていただきました。

畑、広い! 機械いっぱい!

まず驚いたのは畑の広さ。そして機械の充実度。トラクターは勿論、炭素資材を投入する機械、芋類を収穫する機械、焼き芋メイカーなどなど本当に羨ましいほど機械が揃っていました。

水はけがすごくいい

敢行農法から炭素循環農法へ切り替え、転換一年目から普通に収穫できたそうです。肥料が抜けやすい砂地のため肥料がたまって腐敗するなどの影響を受けにくかったのかもしれません。排水不良で悩むことはなくむしろ乾燥して砂嵐のようになることがあるそうです。

この時はまだそれほど水はけの大事さを認識していませんでしたが、今考えるとこの水はけの良さが炭素循環農法の肝なんだと思います。

ジュースにした人参は最高に美味しい。焼き芋も甘くて美味しい。

土質等

農法:炭素循環農法
土質: 砂質
排水性: 良好
炭素資材: 木質チップ

千葉県山武市の大久保イチゴ園さん

炭素循環農法(?)で育てたイチゴはサッパリでもしっかり甘い。何個でも食べられるイチゴでした。この時、イチゴ農家になろうかと思ったくらい美味しかった。

高さ1mの超高畝

圃場に伺う前、噂では1mの高畝栽培だと聞いていました。実際に行ってみるとその半分50cmくらい畝。それでも50cmって高い。

大久保さんのハウスの隣は田んぼのため湿害を受けやすいそうです。そのための超高畝にされたようです。今は畝の下の土も団粒化が進み50cmの高畝でも問題ないのかもしれません。

育苗に悩む

大久保さんもおっしゃっていましたが無肥料栽培で悩むのが育苗です。菌による栄養素の循環ができない育苗ポット内ではしっかりした苗を育てることができません。圃場の一部を育苗ベッドにするやり方もありますが、炭素循環農法の畑の表面は乾燥気味なので発芽しない、枯れちゃうリスクがあります。

土質等

農法:炭素循環農法(?)、不耕起栽培
土質: 砂質
排水性: 良好
炭素資材: 土耕菌ナルナルと木質チップ

長野県 野菜農家森下さん

ワンベジ定例会の参加者としてわざわざ千葉まできてくださった森下さんご夫妻。勉強熱心で情熱いっぱいの森下さんが眩しかったです(笑顔。

その後、長野に戻り早速小さなハウスと露地を炭素循環農法に。露地のほうれん草は育ちが悪かったですが、寒さが残っている時期だったため菌の増殖が進まないことが原因じゃないかとお話ししていました。

そしてびっくりなのがハウス!

一年目でほうれん草とトマト育ってる!

ハウスに移動するとちゃんとほうれん草、小松菜が育ってる!小ぶりかなという気はしますが、味は抜群!しっかりした株と肉厚な葉っぱ。色艶も綺麗です。慣行農法の株と見比べるとその違いが良くわかります。

夏にはトマトを栽培されたそうですが、これまた見事なトマトが。栽培途中、生育が少し悪くなった時があったそうですが、その際は畝間を中耕して根に空気を入れるようにしたら復活したそうです。

手掘りで80cm掘れる土!

一番びっくりしたのはハウスの水を切るために掘った明渠。深さ80cmの溝をスコップで掘れるそうです。それだけフカフカの柔らかい土。そして水はけが良いということ。

「羨ましい!こんなに水はけの良い畑が欲しい!」と切に願いました。

土質等

炭素循環農法1年目
土質: 砂質
排水性: 良好
炭素資材: 廃菌床
表土を削り取ってからのハウス栽培

京都府 京人参農家Granja Ruralさん

Granja Ruralさんとはインスタグラムで知り合うことが出来ました。採れたお野菜の写真を見てベテラン農家さんだろうと思っていたら、農家一年目だとのこと。本当にビックリした。植物性の堆肥だけを使って京人参を中心に栽培されています。

水田からの転換畑。1年目で立派な人参が

見学させていただいた圃場は元水田。畝を立てて人参を播種しているところでした。

堆肥は籾殻と米ぬかと微生物資材を混和して発酵した植物性堆肥。堆肥というと肥料分があるように思いますが、ほとんど無肥料に近いくらいの量だと思います。畑に撒いている量もそれほど大量ではない。むしろ少な目。

何でなんでそれで育つの???

そしてもう一つ驚いたのは、水田からの転換畑1年目だということ。水田は水持ちが良いように練って練って粘土状にします。畑として使うには水はけが悪いんです。それであんなに立派な人参が栽培できていて本当にビックリしました。

プラソイラの効果?

Granja Ruralさんでは圃場の周囲の溝掘りとプラソイラで心土(硬い土)を切り割り排水性がを良くしているそうです

プラソイラはプラウ(天地返し)とサブソイラ(心土破砕)の両方の機能を併せ持つトラクターのアタッチメントです。こちらのプラソイラの紹介動画は見てて楽しいです。

元水田でもきちんと排水性の改善をすれば美味しくて立派なお野菜が育つことを実感。

土質等

1年目
土質 砂壌土(砂と粘土と半々程度)
排水性 良好
炭素資材: 籾殻堆肥
水田からの転換畑

まとめ

一にも二にも排水性を良くすること。それに尽きる!

そして無農薬・無肥料で育てたお野菜をいただいて毎回思うのは、野菜に旨味があること。食卓塩(塩化ナトリウム)とミネラルたっぷりの天日塩を食べ比べた時の味の違いみたいな感じ。

そして食べて満足感がある。美味しい!そして元気になる!

そういうお野菜を当たり前にしたいですね。

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